ご挨拶

就任のご挨拶

第29代会長  岐阜聖徳学園大学 河野公洋

去る2022年6月10、11、12日、第61回全国大会が富山大学を主催校として開催されました。全国大会は、実行委員長である岸本寿生理事、王大鵬前理事、長田 元先生(富山短期大学)が1年前から準備を始められ、3年ぶりの対面での開催を成功裏に終えることができました。改めてお礼申し上げます。

特に10日のエクスカーションについては、参加者の皆様から今後も開催してほしいとの宿題を課されました。保税地域内のコンテナの荷役やバース、北前船所縁の内川の見学など貿易の歴史と現在、未来の展望を有意義に勉強することができました。

全国大会では理事選挙も行われ、東部5名、西部5名の新理事(今回と次回で理事定員を削減します)と東西各1名の監事が選出されました。新たな理事会のもと会長選挙の結果、浅学菲才ながら会長を拝命致しました。

小生が当会に初めて参加させて頂いたのは、院生の頃、第29回全国大会で受付係(下画像)をさせて頂いた時からでした。翌1990年の30回大会で入会させて頂き、以来32年、幹事、理事を1996年から拝命するなどしてきましたが、伝統と格式の高い当学会の会長職を仰せつかるとは夢にも思っておりませんでした。

学会の顔としては力不足ですが、現役の理事に、第28代会長吉岡秀輝先生、第25、27代会長の篠原敏彦先生、第26代会長の藤澤武史先生、また専門研究部会を続けてお引き受け頂く第23代会長の岩田伸人先生が居られますので、先生方の路線を継承しながら、新機軸を多少でも出せればよいと思っております。

さて、大戦後のベビーブーマーが世界中で、ビジネス分野だけではなく学究からも引退が相次ぎ、様々な学会の少人数化が進んでいます。これは日本だけでの問題ではなく世界の先進国で起こっている現象です。当学会も最盛期の4割減まで会員数を減らしています。少子化の影響は若い研究者の絶対数数を減らしていますし、多数所属していた団塊世代が引退している訳です。

されど貿易や国際ビジネス、国際通商分野の日々の変化は変わることなく対峙しなければならない諸問題は留まることがありません。SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の時代、人口減時代の商取引、DX化の波、経済安全保障の確保など我々学究の者は人数が減ろうとも課題は減ることが無い訳です。

還暦を過ぎた貿易学会は、歴史を重ねた祝いに留まるのではなく、文字通り生れ変わりの年を越えて、新しい次代の学会に変わるべき時を迎えています。会員諸氏のご協力と、ご厚情を仰ぎつつ、自身の還暦までの2年間、一樹百穫、次の世代への橋渡し役をしたいと思います。宜しくお願い申し上げます。

2022年6月

1989年第29回全国大会 於:名古屋商科大学にて故森井清(元理事)先生、故山川健(元理事)先生と

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