挨拶

就任のご挨拶

第26代会長 関西学院大学 藤澤武史

 2015年5月31日に九州国際大学で開催された全国大会の後、第26代日本貿易学会会長に選出されました。遅ればせながら、新会長として御挨拶を差し上げたく存じます。
日本貿易学会は、貿易の理論と実践を研究し議論し合う学会として50年以上にわたり発展してきました。歴史が長く知名度豊かな学会の会長に関西から27年ぶりで選出していただき、光栄に思うとともに、会長職の重大さを痛感しております。

在任期間中、当学会の発展のために貢献したいという一心であります。会員歴33年の間、日本貿易学会には格別の思いを持ち続けました。当学会の最大の魅力は全国大会にありと信じて今日を迎えました。

実は、統一論題の報告者として、1990年に早稲田大学での第30回大会、2010年に日本大学での第50回大会、2013年に大阪経済法科大学での第53回大会に登壇しました。いずれの会場でも、日本の貿易や海外企業進出などを世界経済と関係付けて討議され、発展の方向性が占われ、政策提言がなされ、日本貿易学会ならではの魅力を感じ取りました。まさに我が国の企業や産業や経済の将来を占う重要な研究報告や講演が全国大会で繰り広げられます。そのために、産(官)学共同で統一テーマに向けて真摯に取り組む場が日本貿易学会では設けられます。こうした特徴を持つ学会はそう多くありません。
こうした全国大会の魅力をさらに増すには、時流に合致した統一論題の選定が重要です。それにも増して、年10回開催される部会の活性化も欠かせません。部会が活発になれば、学会の魅力が増し、全国大会に若い研究者がエントリーします。その意味で、2015年7月に実施された東部部会に50名超、西部部会に34名の出席者を得られ、若手の新入会員も会場に見えられたのは、部会の活性化に明るい兆しが射してきたと言って良いでしょう。

東西部会の活性化および若手会員の増員に加えて、国際化の推進が第3の課題となります。2015年で25周年を迎える韓国貿易学会との国際交流では、真の国際研究交流をベースとした質の向上を要求されます。韓国貿易学会が毎年主催する国際学会に日本貿易学会から派遣される報告者のモチベーションアップが1つの鍵となります。そのためにも、切磋琢磨し合えるよう当学会全体の研究のレベルアップが必須となります。研究水準を典型的に示せるのは、学会ジャーナルやリサーチペーパーです。なるべく多くの投稿者を得て、厳選なる審査を受けた研究成果を海外に発信できるような制度作りに挑戦すべき時を迎えています。当学会の国際化には、現状の韓国や中国の貿易学会との大会を通じた研究交流にとどまらず、学会誌の海外への発信も意義ある手段となります。

第4の課題として、日本貿易学会が持つ伝統的な強みを活かすべく、日本貿易振興会(JETRO)、日本貿易会、商工会議所との連携強化に努めたいと考えています。全国大会、部会、会員間の情報交換と研究交流等で、当学会とWin-Winの関係形成を果たしたいです。

以上4つの課題の実現に向けて、理事、会計監事、幹事の方々をはじめ会員諸氏からの御協力と御支援を仰ぎたく、どうか宜しく御願い申し上げます。

2015年6月


退任のご挨拶

第25代会長 明治大学 篠原敏彦

 一昨年の大阪における全国大会後の理事会で会長職を仰せつかり、去る五月末の九州国際大学における理事会で任期満了となりました。この2年間、理事および会員の皆様には本当にお世話になりまして、まことに有り難うございました。長いようで短い2年間ではありましたが、例年の大会や研究活動を大過なく終えることが出来ましたのも、ひとえに会員の皆様の絶えざるご支援の賜物と改めて感謝申し上げます。

就任の挨拶でも述べましたが、当会の歴史は古くまさに戦後日本の経済発展と共に歩んできましたが、当会の活動は伝統的に学理・実際両面からのアプローチを重んじることに第一の特徴があります。この2年間を振り返りますと、

そうした伝統に基づき東部・西部それぞれに活発な部会研究が展開され、私も時間の許す限り西部部会に足を運び、皆様の旺盛な研究意欲に圧倒されました。年報を新しいジャーナル制度に切り替え、それに伴う査読制度の改善を行いましたが、一定の成果は出ているものの、ジャーナルへの投稿状況や査読のあり方など新たな課題も生まれております。

財政的には健全な財務体質が達成され、比較的大規模なプロジェクトが実施可能なほどに至っておりますが、他方で会費未納者などの整理を実施したことで総会員数が激減する結果となり、新たな会員獲得の方策が今後求められると思います。

過去20年間分の年報、ジャーナルの電子化は急務でしたが、関係者のご尽力でこれを会員に配布できましたことは、まことに喜ばしく思います。今後は創刊号以降の全年報、ジャーナルの電子化、さらにはこれらを一挙にホームページ上にアップして、会員が容易に閲覧可能となるシステム構築への方向性が考えられるでしょう。またジャーナルのネットによる投稿システムも、投稿者を増やし年報委員の負担を軽減するために是非とも検討する必要があると感じます。

今後は一会員として微力ながら当会の発展に努めたく思います。最後にこの2年間、本当に有り難うございました。衷心より御礼申し上げます。

2015年6月