挨拶

就任のご挨拶

第27代会長  明治大学 篠原敏彦

 本年5月28日に愛知学院大学で開催された第57回全国大会後の新理事会におきまして第27代会長に推挙されましたが、2013年からの2年間に続いて2期目の登板となりました。今後2年間微力ながら当会の発展に邁進したく考えておりますので、理事および会員の皆様にはどうか宜しくお願い申し上げます。

 4年前の会長就任時には、「アジア地域において、WTOから……RCEPなどへの一連の流れのなかで各国のFTAやEPAが複雑に絡み合う様相を呈しており、今夏にはわが国がTPP交渉に初参加するなど不確定な要素が入り組んでおります」と申し述べました。しかしその後、英国のEU離脱、米国大統領選挙、そして基本合意されたTPP枠組みからの米国離脱などまさに「まさか」の連続が生じて世界の通商制度の行く末が見通せず今日に至っております。まさに政治的、経済的な流れは従来にも増してダイナミックかつ極めて流動的であり容易に安定化する気配も見られません。こうした乱気流の現象を前にして、当会の伝統である理論と実務を融合して貿易や国際ビジネスをどのように切り取り分析していくのか、大きな挑戦課題のように思えます。

 さて今後の2年間では以下の項目を中心に会務を遂行したく考えております。第1は、当然のことながら当会の研究活動の拡充にあります。ジャーナルおよびリサーチ・ペーパーの定期発刊については特に後者の制度化が進み研究発表の場が拡大されましたが、論文投稿に関わる利便性については依然として改善の余地があろうかと思います。第2は活動の国際化に関してですが、常軌化した韓国貿易学会との定期交流に加え、中国貿易学会との交流再会および東南アジア地域を念頭においた新たな交流先の可能性を探って参ります。第3は関連学会との研究交流の活性化を図りたいと思います。それら学会との合同研究会などを通じて「知」の交流を図り当会の学術レベルのさらなる向上化を目指します。第4は会員規模の維持および拡大をあげねばなりません。当会と関係の深い他学会でも同様の傾向が見られますが、会員の高齢化や若手会員の減少などによる会員数の減少傾向は容易に歯止めがきかない状況です。会員の長期的な学会活動を支援し、「生涯現役」を願って「シニア会員」制度を設けましたが、加えて新たな会員の獲得が急務となっております。若手研究者はもちろんですが、豊富な経験と実践的な知識を持つビジネス分野からの会員獲得も今後一層強化できるような手だてを講じる必要があると考えています。

 以上の活動を中心にして会務を遂行していきたく思いますので、会員の皆様には格別のご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

                                                       2017年 6月